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  続々と到着しています!
 
放送に寄せて

コミック版・レスキューウイングス作者 トミイ大塚氏 

航空自衛隊の航空救難団を題材にした漫画、『レスキューエンジェル』がコンバットマガジン誌でスタートしたのは、今からちょうど4年前のことでした。描き始めてから気が付いたのですが、漫画にとって「ヘリの動き」は難敵でした。固定翼機なら、前を向いていれば前進しているように見えますし、傾いていれば旋回中に見えるので「止め絵」でもなんとか雰囲気が伝わってきます。しかしヘリの場合、正面を向いていても前進しているは限らないのです。速度ゼロで空中にとどまったり、そこから360°どこへでも移動できたりと、その動き は実に多彩です。

アニメではそうした「ヘリの動き」がどのように表現されるのかに注目しています。また、TVアニメという枠の中で、救難のドラマがどのように描かれていくのか。漫画とは違ったアニメの展開を楽しみにしています!
 
小説版・よみがえる空
「ファイナルシーカー 〜レスキューウィングス〜」作者 小川一水氏


以前に民間ヘリコプターの話を書いたことがあるという理由で、今回、レスキューウイングスの話を書かせていただくことになりました。
レスキューといえばヘリです。しかし、救難隊の取材をしてレスキューとはいかなる行為であるかを考えたとき、私の中で主人公はパイロットではなく救難員になっていました。救難員(メディック)は航空自衛隊きってのマッチョとして知られており、私が現に会った方々も、ものごっつい体をしたナイスガイたちでした。機械力の及ばぬ厳しい環境で、みずからの力だけをたのみにして遭難者を救い出すのが彼らです。
階級は高くありません。しかし救助される人間が一番最初に見るのは、彼らの顔なのです。

自国民を弾圧していない限り、他国の軍隊は――少なくとも「軍人」は――市民から一定の敬意を受ける職業であるものですが、日本の自衛隊は敬遠されています。
日本には憲法九条という美しい原則があり、自衛隊はそれに従って「正義の味方」であろうと涙ぐましい努力をしていますが、まともな人間なら誰でもわかっているように、この世に完璧な正義など存在しません。だから自衛隊も正義の味方にはなれません。普通の人間の組織として黙々と働いています。ただ看板ばかりが専守防衛という生真面目な文句で飾られているために、建前と現実とのギャップが大きくなり、うさんくささが増して、市民に敬遠されている。
そんな自衛隊の中で救難隊は、建前通りの行動を取ることができる、数少ない幸運な部隊のひとつだ、というのが私の解釈です。人命救助という行いは無条件で尊く、非難を寄せ付けない。
しかしそれでも、人間がそれを命じ、人間がそれを行い、人間がそれに助けられる以上は、美談で済まない波乱が起こるだろうと考えました。
決して善意ばかりではない周囲の環境の中で、単純明快を絵に書いたような救難員たちが、どうやって信念を貫くか――それ以前に、なにを信念とするか。
私が今回追ったのはそれです。

そして一方では、ええノリまくりでしたよ、メカも組織も。

採算関係なしで二十四時間待機して命令一下でブッ飛んでいくヘリとジェット! 三千メートルの高山岳ミッションから、アンダーウォーターまでこなせるオールラウンダーな精鋭と、ゴムボートから暗視鏡までほとんどなんでもありの装備品の数々。そして増強と称して日本中の基地から呼び寄せられる応援部隊!
これ全部使っていいんですよ。実に楽しかった。
はい、すでに書きあがって、校正中です。出版予定は一月末。
お楽しみに。
 
放送に寄せて

小松救難隊長 2等空佐 池田 五十二氏 

私がこの作品の原案ともいえるアニメ「レスキューエンジェル」に出会ったのは約10年ぐらい前だったでしょうか。当時は、航空救難団司令部の広報班長として全国の救難隊の活躍を各種のマスコミに取り上げていただき、広く民間の方々に幅広くご理解を得るようあれこれ画策しておりました。そこに「レスキューエンジェル」の話がきました。まだ、絵コンテのみの段階でしたが、当時はまだ実在していない「女性パイロット」が主役だったので「おもしろそうだな」というのが第1印象でした。足かけ約10年、今回満を持してアニメ化が実現するということで大変喜んでおります。

自衛官、特に救難隊員は、人助けを仕事としておりますが、損得は度外視して、時には我が命をなげうって守るべき者のために日々情熱を傾けております。そもそも救難とは「難を救う」ことであり、その難事は「いつ」「どこで」「どんなこと」なのかわかりません。だから我々は情熱を持って日々厳しい訓練に励まなければならないのです。そんな救難隊の情熱をこの作品を通して感じていただければ幸いです。
 
放送に寄せて

元入間ヘリコプター空輸隊長、元新潟救難隊長・新潟分屯基地司令、
元航空救難団飛行群司令

池岡 道範氏

このたび、TVアニメ「よみがえる空-Rescue Wings」製作発表の報に接し、いよいよ将来を担う子供たちの世界にまで、航空救難の真髄を幅広く知ってもらう喜びをまず一番に感じました。ニュース等で遭難者の救出映像に触れることはありますが、そこにはストリーがない。天候等自然を甘く見た登山者、釣り人等がただ救出される場面だ。あるいは、防災訓練等における救難展示だ。その穴の開いた部分をこのアニメが理解させしてくれるものと期待してます。

穴の開いた部分、救難部隊は戦闘機操縦者のためにあり、その持てる能力を持って災害派遣等にも活躍するということ、あるいはそのために家族を犠牲にしてまで土日等には24時間、自宅救難待機している事実、大規模災害等においては少ない戦力を如何に集中運用しているか、家族的な小さな部隊であるが故の隊員同士の確執等を理解していただけると思います。

私も、航空自衛隊を退官したばかりでありますが、わが自衛隊人生は「救難と共にあり」といってもまったく過言ではない。救難という素晴らしい世界があったからこそ、ヘリコプター操縦士として、生きる活路を与えられたのだ。このアニメ放映の後には、沢山の救難に対する理解者が増えると共に、自然を無視した、無理な、無計画な、無謀なレジャーを慎む人が増えること、そして素晴らしい日本の自然が輝き、永久の平和の日本が益々繁栄することを祈念しております。

 
放送に寄せて

軍事評論家 岡部 いさく氏

航空自衛隊の救難部隊は、迎撃戦闘機部隊とともに、常に即応態勢にある。しかし戦闘機部隊のスクランブル発進は、これまで幸いにして“本番”になったことはなかったが、救難部隊の発進はほとんどが“本番”だ。いつ、どこで、どんな状況で事故が起きるか、誰にも予測できない。自衛隊の訓練中の事故だけでなく、民間の事故や遭難、そして災害でも、助けを求める者があれば、救難部隊は非情な空へと飛び立ち、力の限りを尽くすのである。

救難部隊の隊員たちは、航空自衛隊の中にあって“実戦”―他者の命を救うための、危険との、時間との、自然との戦い―を戦っている兵士たちなのである。

その彼らの勇気と決断、恐れと迷い、喜びと悲しみ、そして勝利が、彼らの航空機や装備、彼らの飛ぶ空が、どのように描かれていくか、この作品に期待したい。

 
放送に寄せて

元小松救難隊長 櫻田 秀文氏

元小松救難隊長 櫻田秀文 航空自衛隊が実施する航空救難本来の目的は、遭難した自衛隊機搭乗員の捜索救助により部隊士気を高揚し、また戦力の再活用により、作戦部隊の強靭な戦力の発揮に寄与することです。

航空救難実施部隊である航空救難団は、自衛隊機行動圏となる広範囲な陸上、洋上のあらゆる天象気象、また各種脅威等、いかなる制約をも克服して航空救難が実施できるよう日々、装備品を研究開発し、また、要員の教育訓練を実施しています。あまり知られてないのですが、航空救難団の任務遂行レベルは、世界的水準から見ても、捜索機、救助機を含む装備品の質と量及び要因の錬度等、いずれも優れたレベルにあると言って過言ではないと思います。

航空救難団は北海道から沖縄まで10個の救難隊を分散配備し日本全土の防空識別圏内をカバーしていますが、これらの部隊における救助活動は、自衛隊機等搭乗員の捜索救助と共に民間人の災害救助をも実施しております。その数は、圧倒的に民間人の災害救助が多いのが現状です。日本国内における航空救難態勢は海上保安庁、警察庁、地方自治体等日本全国ほぼどの地域でもサービスが得られる態勢の整備がなされています。

しかし、航空救難における多種多様な制約事項を克服して対応し得る総合的な航空救難能力は航空自衛隊救難部隊が圧倒的に高く「航空救難最後の砦」と云われるゆえんです。高度に整備された日本の航空救難網の中で救難隊に出動要請がある場合の多くは、他の機関では対応できない厳しい環境条件下で最終的な救難手段となるケースがほとんどであり、まさに「航空救難最後の砦」となります。多くの救難機搭乗員は、足がすくむほどの恐怖を感じる状況に幾度か遭遇した経験があると思います。このような、一歩間違えば生命の危険を伴う困難な状況に取り組む場合、二次的遭難を防止し、その任務を完遂させる原動力となるものは、個人的な能力はもちろんですが、日頃の厳しい訓練、勤務を通じて養われた人間味溢れる、組織一丸となった「チームワーク」と「人と人との友情(信頼)」にこそある、といえます。

航空機トラブルと悪天候により、真冬の剣岳に遭難者と共に頂上付近に取り残された経験を持つ救難員が、厳しい暴風雪の中、三日間も歩いて下山した際、彼を二次遭難から守り、下山させる原動力となったものは「仲間のためにも簡単に死ぬ訳にはいかないという気概だった」と述懐しています。

人命救助を仕事とする救難部隊の中で繰り広げられる人間ドラマは、救難機搭乗員をはじめ地上支援要員まで、誰に見られるわけでもなく、望んで救難の教育課程にチャレンジし、第一関門突破後は、部隊における厳しい訓練をただ黙々と耐え抜く、個性豊かな兵揃いの者達で、たまには意見の相違から激しく衝突することもありますがしかし、互いに心から信頼しあい、自らの命を託し合うタイトな絆の素晴らしいドラマがあると云えるかもしれません。このような救難部隊の中の状況は断片的な報道以外、外部に知られることが無いのが現状だと思います。

この度、テレビアニメーションで小松救難隊を舞台にしたドラマが放映されることになりましたが、大変喜ばしいことと思うと同時に、一人でも多くの方に見ていただき、人知れずただ黙々と自分の仕事である人命救助に命懸けで挑み続ける人々が居る事を知っていただければ幸いです。なお、このテレビアニメーションを製作するにあたり、度重なる航空機に関する現地取材また、救難機搭乗員等からの経験談の取材等を行い、細部にわたりリアリティ溢れる内容で構想され、製作されたスタッフの方々に脱帽したいと思います。放映が今から楽しみです。


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